レファレンスマニュアルの Pi の項にも記載がありますが、この属性は連続モデルに対してのみ利用可能です。シャドープライス(双対解、Pi)は混合整数計画問題に対してwell-definedではなく、Gurobiでは整数変数を含むモデルに対して双対解を提供しておりません。
*Gurobi 9 ではMIPモデルに対する感度分析を補助するための機能として MIP scenario analysis が導入されました。
また、fixed()メソッドを呼び出すことで整数変数の値を最適解の値へと固定した fixed model と呼ばれるモデルを解くことによって、対応する双対解を取得するという方法がとられることもあります。しかし、このアプローチには問題もあります。
- 連続モデルの場合 reduced costsは、ある変数値の変化に対する目的関数値の変化率の下限を意味します。
- 整数モデルの場合、変数の中には離散的なステップ幅で動くものがあるため、連続的な変化率は意味を成しません。整数モデルを固定したモデルのreduced costsは、整数変数の値が変化した場合に目的関数がどう変化するかについて、(もし意味があるとしても)ほとんど情報を持ちません。実際、このときの連続変数についても双対解は役に立たず、意味を持たないことが多いです。例えばある連続変数が、オリジナルのMIPでは目的関数値を劣化させることなく簡単に変化できるにもかかわらず、整数変数を固定したモデルでは非常に大きなreduced costs を持っている例もあります。
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